日本の食は「旬の物を新鮮なまま、手早く食べる」もの。

寿司も、天婦羅も、ただこの至上命題を追いかけるものだ。

そしてそれは、決して現在のファーストフードのような味気ないものではない。

口に入りのどを通るただその一瞬のため、雨と、太陽と、
人の思いに育てられた、そんな「にっぽんの食べ物」

それは、冬を耐えひと時花を咲かせる桜にも似て、儚くも美しい。